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ドーピングニュース

沢井製薬の胃腸薬に禁止成分混入。原因はコンタミネーション

2019年3月に沢井製薬の胃腸薬「エカベトNa顆粒サワイ」からドーピング禁止成分である「アセタゾラミド」が混入されていた件について、今月19日、沢井製薬から報告書の発表がありました。

【第 3 報】エカベトNa 顆粒 66.7%「サワイ」に関する調査結果のご報告

”弊社で取り扱いのないアセタゾラミドが混入していたため、
原薬の製造段階で混入したのではないかと考え、当社工場に入荷済みの計145 ロットの対象原薬のうち76 ロットを分析したところ、76 ロット全てにおいてごく微量 のアセタゾラミドが混入していることを確認いたしました。
したがって、対象原薬は全ロットにアセタゾラミドが 微量混入していると推測されます。これは、
陽進堂から購入した原薬の製造元の製造ラインで生産設備を共有し
て いるエカベトナトリウムにアセタゾラミドが残留し、最終製剤までキャリーオーバーしたことが原因と考えます。 
一方、別メーカーの原薬を同様に分析したところ、
アセタゾラミドの混入がないことを確認したことから、本事 案に由来する競技者のドーピング陽性反応は、アセタゾラミドが微量混入した対象原薬を含む弊社製品を服用した ことが原因と考えられます。”

沢井製薬「【第3報】エカベトNa顆粒66.7%「サワイ」に関する調査結果のご報告」原因より

原因は、原薬を製造しているインドのメーカーの製造所で、ドーピング禁止成分であるアセタゾラミドとエカベトNa顆粒サワイの原薬であり主成分であるエカベトナトリウム水和物を同じ生産ラインにて製造していたことからコンタミネーション(製造工程での異物混入)を起こしたことにあります。原薬製造所ではコンタミネーションを防ぐために、あらかじめ決められた規定をもとに洗浄を行なっていたと言います。今回はその規定にそった洗浄を行なっていたにも関わらず、このような事態が起こってしまいました。今回のことを受け、原薬製造所は洗浄作業の見直しを行なっているとのことです。

アスリートが行うべき対策

世界アンチ・ドーピング規定の21条1-3で以下のように規定をされています。

「21.1.3 ドーピング防止との関連で、自己の摂取物及び使用物に関して責任を負うこと。」

JADA(日本アンチ・ドーピング機構)からの注意喚起にもありましたが、上記のことからするとアスリートの方が行うべきこととしては以下の通りです。徹底して行いましょう。

1:お薬手帳などを使って服薬履歴を残す
2:服薬した医薬品が手元に残っている場合は保管を行う

今回の報告書を受け、本製品を服用したレスリング選手は暫定的資格停止処分の取り消しとなっています。
今後は似たようなことが起こらぬよう、そして当該選手の1日もはやい復帰となるよう願うばかりです。

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