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競泳選手がサプリメントでドーピングに!気を付けることは?

2018年1月、昨年9月に開催された日本学生選手権水泳競技大会(=インカレ)に出場した21歳の男子競泳選手の検体から「興奮薬」が検出されたという報道がありました。
原因は、使用していた海外製のサプリメントに興奮薬が混入していたことにあるようですが、サプリメントのラベルには興奮薬の混入に関する記載がなかったようです。

■興奮薬は、どうしてドーピング違反に?
興奮薬を使用すると脳の働きが活発になり、疲労を感じにくくする作用があります。一方で、異常興奮状態となり、怪我をしていることを忘れたままプレーをしてしまったり、また暴力的なプレーをしたりして人に怪我を負わせてしまう危険性があることから、大会時の使用が禁止されています。
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■サプリメントに含まれていた興奮薬は一体?
2018年1月現在、JADA(日本アンチ・ドーピング機構)からの正式な報告はないため詳細については不明ですが、サプリメントに混入する可能性が高い興奮薬には「メチルヘキサンアミン(methylhexaneamine)」や「1,3-ジメチルブチルアミン(1,3-dimethylbutylamine)」といったものがあります。
メチルヘキサンアミンは、2016年、Jリーグのサンフレッチェ広島に所属する千葉和彦選手が使用していた海外製のビタミン剤から、また1,3-ジメチルブチルアミンは、2017年、アメリカのボブスレー競技のJ.C.クルーズ(J.C. Cruse)選手の使用していたサプリメントから検出されています。
興奮薬は海外製のサプリメントに限らず、国産のサプリメントにも混入する可能性があります。国産は比較的品質が高いとされますが、国産=100%安心ではない、ということも覚えておくといいでしょう。

■どうして禁止物質がサプリメントに混入するのか
サプリメントにドーピング禁止物質が混入する理由に、工場の生産レーンにおけるコンタミネーション(異物混入)が挙げられます。ドーピング禁止物質を含む製品と同じ生産レーンで製造している場合、禁止物質が生産レーンに残っていたりすると、サプリメントに混入してしまうのです。ゆえに競泳選手の様にサプリメントのラベルを確認していたとしても、ドーピング違反になってしまう可能性があります。

■サプリメントは使わない方がいいのか
海外製のサプリメントに限らず、サプリメントはドーピング禁止物質の混入を防ぎきれないとして、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)は、サプリメントの使用を推奨していません。

1.ARE SUPPLEMENTS SAFE TO TAKE?
Extreme caution is recommended regarding supplement use.
(参照:PROHIBITED LIST Q&A、DIETARY AND NUTRITIONAL SUPPLEMENTS

しかし、アメリカやイギリスといったスポーツ先進国では、第三者認証機関による分析・認証のあるサプリメントであれば比較的安全性が高いとして、アスリートに認証を取得しているサプリメントを選ぶよう指導をしています。
そして、日本国内でもこういった風潮が増してきており、国内のトップアスリートもドーピング・ガード認証等の第三者認証のあるサプリメントを選ぶようになってきています。
アスリートの皆さんは海外製のサプリメントに関わらず、国産のサプリメントであっても認証のあるサプリメントを選ぶようにし、日ごろからドーピング違反にならないよう心がけましょう。

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