検査内容

   

ドーピング禁止リストについて

               

WADA(世界アンチドーピング機構)の規定するドーピング禁止リスト(禁止表国際基準)に記載されているドーピング禁止物質は、約300品目(2019年現在)あります。
禁止リストを見てみると「〇〇の類似物質」といった曖昧な表現が含まれていることから、化学構造を変えて作った新たな物質によるドーピングも禁止できるような形となっていることがわかります。そしてドーピング禁止リストは1年に1回、最新の研究やトレンドをもとに内容が刷新されています。

分析項目

               

サービス開始以来、ドーピング・ガードではWADAの規定するドーピング禁止リスト等をもとに、分析項目を決めておりました。しかし、2019年4月に発表された「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン(JADA)」を受け、本ガイドラインに沿った分析項目を設定しております。

<分析の範囲>
製品分析において対象とする項目(物質)の範囲は、世界アンチ・ドーピング機構(以下、WADA)から公開される統計情報3に基づき、検出された禁止物質のうち、WADA の禁止表の各区分について、それぞれの上位 50%の物質を一次的対象範囲として、一次的対象範囲のうちの 60%を下らない範囲とし、この範囲について分析を行うことが求められる。
尚、経口での摂取の可能性が無い、もしくは低いと考えられる物質は、分析の対象より除外する。
(「3.2 製品分析において対象とする項目(物質)の範囲 」より引用)

ドーピング禁止リストのうち、経口での摂取の可能性が無い、もしくは低いと考えられる物質については以下となるため、リストから除外しております。

・「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の基準にあっていない無承認無許可医薬品として規定されている物質
・注射でないと体に吸収されない物質
・覚せい剤取締法、麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法にて国内流通は規制されている成分

参考資料:
「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」厚生労働省
「覚せい剤取締法」厚生労働省
「麻薬及び向精神薬取締法」厚生労働省
「大麻取締法」厚生労働省

検査物質一例

  • 1,4,6-Androstatrien-3,17-dione
  • 1,4-Androstadiene-3,17-dione
  • Methyltestosterone
  • 17β-Hydroxy-17-methylandrosta-1,4-dien-3-one
  • 19-Nor-4-androstene-3,17-dione
  • 19-Noretiocholanolone
  • 4-Androstene-3,17-dione
  • 4-Androsten-3,17-diol
  • 5-Androstene-3,17-dione
  • 5-Androstene-3,17-diol
  • Boldenone
  • Bumetanide
  • Clenbuterol
  • Dexamethasone
  • Hydrochlorothiazide
  • 4-Methyl-2-hexylamine
  • Nandrolone
  • Oxandrolone

分析機関について

分析機関については、検査に精通した要員による、安定した検査結果が出せる機関を指定しています。
そして、各分析機関に対しては、ISO/IEC17025ないしそれに準じた検査レベルが出来ることを要求しています。具体的には、「原材料の特性や性質に合わせて適正に対応して信頼に足る検査結果を提示しているか」「検査サービスについて継続的な維持及び向上を目指すためのトレーニングなどをされているか」などの項目を設定しています。その他にも、情報セキュリティマネジメントシステムであるISO27001、品質マネジメントシステムに関するISO9001、顧客満足マネジメントであるISO10002などに準じたマネジメントについても要求しています。

分析方法について

       

ドーピング・ガードでは、サプリメントに禁止物質が含まれていないかを確認する手法として、LC/MS(液体クロマトグラフ質量分子計)を用いた添加回収試験を実施しています。また、分析の下限値としては0.1ppmとしています。
※温度管理が必要な製品、海外輸出が不可能な製品(一部の微生物由来の原料など)に関しても、 国内輸送可能なサンプルであれば、国内機関で分析を行なっているドーピング・ガードでは対応可能です。

<LC/MS検査の概要>
LC/MSとは、実際のドーピング検査でも用いられる検査手法で、農薬や環境ホルモン様物質の測定などの極微量の混入などの分析に適した分析手法です。LC/MSでは、サプリメント等の化合物をLC(液体クロマトグラフ)という分離装置で一つ一つの成分に分離した後、MS(質量分析計)という検出器で成分を検出して、ドーピング禁止物質が含まれていないかどうかを調べます。

<なぜLC/MS検査を使用するのか?>
ドーピング禁止物質の分析方法として確立されている方法は、GC/MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)、LC/MS(液体クロマトグラフ質量分析計)、キャピラリーガスクロマトグラフ熱分解同位体比質量分析計(GC/IRMS)の3種類が有名です。3種類の中で弊社がLC/MSを使用している理由としては、LC/MSは物質の分離対象の範囲が他の分析方法よりも広いからです。 なお、ドーピング・ガードでは最新のLC/MSを用いているため、サプリメント中にサルブタモール*が100ng/mL(=0.1ppm)以上含まれるかどうかまで調べることが可能です。

<LC/MS検査だけではなく、確認試験まで実施>
ドーピング・ガードではLC/MS検査だけではなくより高精度な試験結果を得るために通常の製品検査に加えて、検査対象薬物を製品に規定量加え、通常検査と同様な抽出条件で成分抽出されている事を、すべての製品で確認しております。

生産施設について

     
       

2019年4月に発表された「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン(JADA)」を受け、生産施設の審査も行うことになりました。
「NSF International」、「一般財団法人日本ガス機器検査協会」、「一般社団法人日本健康食品規格協会」、「公益財団法人日本健康・栄養食品協会」のいずれかの基準、もしくは同等の基準による審査を受け、認証を取得し、維持している生産施設において、スポーツサプリメント等を生産するにあたり異物混入が起きないための製造管理と品質管理が行われているか、毎年実地にて審査を行います。